マイクロモーメント : 生活のさまざまなシーンで発生するマイクロモーメント

モバイルの普及により、生活者は「何かをしたい」と思ったとき、すぐに目の前にあるデバイスで調べる、購入するという行動を起こすようになりました。この行動に出る瞬間 であるMicro-Moments (マイクロモーメント)を的確に「見極め」、生活者が求めている情報を「届け」、そして効果を正しく「測定」すればモバイルが生み出す価値を最大化することができます。マイクロモーメントを捉えることの重要性とビジネスチャンスとして活かすための方法について4回にわたり詳しく見ていきます。

「マイクロモーメント」とは、人々が「何かをしたい」と思い、反射的に目の前にあるデバイスで調べたり、購入したりという行動を起こす瞬間です。マイクロモーメントを的確に「見極め」、生活者が求めている情報を「届け」、そして効果を正しく「測定」すればモバイルが生み出す価値を最大化することができます。

では、マイクロモーメントを活用してブランディングに役立てるにはどうすればよいのでしょう。4 回にわたって、その方法を掘り下げて解説していきます。

モバイルの普及によって、生活者の行動はどう変化したか?

■ 何かをしたいと思った瞬間、すぐモバイルを手にする生活者

ある調査によれば、朝起きてから夜寝るまでの間に、生活者が 1 日にスマートフォンをチェックする回数は 150 回 1だといいます。

何かについて調べたいと思ったとき、 60% の人が最初にモバイルを手に取っています2。そしてモバイル検索をした人のうち、 87% がその後の購買行動にモバイル検索の結果を参考にしています3

このことは Google 検索の利用頻度にも表れています。スマートフォンにおける 1 人 1 日あたりの Google 検索利用時間は 2015 年 9 月時点で、前年同月比で 31% 増加4しました 。検索だけでなく YouTube 視聴においてもモバイルシフトは進んでおり、 2015 年には総視聴時間の 65% がモバイルからのアクセスとなりました5

■ 今まで捉えることのできなかった意図が見えてきたモバイル検索

モバイルデバイスからの検索では、その内容も変化しています。「日常生活で気になった些細なこと」から「ちょっとしたアイデア探し」まで、 PC が主だった従来とは違ったカテゴリーの検索が増えていることがわかります。

モバイルの比率が高い検索カテゴリーのトップ 3 とは?

1 :ベビーケア

過去半年の間にベビー用品を買ったことがある人のうち、96% が購買検討にあたりモバイルで調べ物をしたと答えています3。「授乳が辛い」「子どもがぐずった」「入園準備をしようと思った」などの場面で、子どもとの日常生活をサポートするためにモバイルが利用されています。

2 :レストラン

87% のモバイルユーザーがお店に行く前に店舗検索機能を利用したことがあると答えており、これは年齢や地域を問いません3。「行こうと思ったお店の場所を確認したい」「甘いものが欲しくなり、たいやき屋を探した」など、モバイルは「行きたい」欲求を叶えるツールとして活用されています。

3 :美容・健康・医療

「ダイエットを考えて」「スキンケア製品の保存方法が気になった」「子どもの口臭がひどい」「喉が痛い気がする」など、美容・健康・医療の領域では、日常の中で気にかかることが多くあります。人々は、こういった悩みに対する答えをモバイルに求めています。

マイクロモーメントを捉えることで生まれるビジネスチャンス

現在、9割のモバイルユーザーが、製品・サービスを購入する時の情報収集にモバイルを使用しています3。モバイルデバイスから次々に発生する生活者のマイクロモーメントを捉えることは、新たなビジネスチャンスに直結します。適切なマイクロモーメントを見極めることで、以下のようなビジネスチャンスが生まれる可能性があります。

■ 新たな購買ニーズの発掘

生活者は、様々な目的を持ってモバイルを使い、必要な情報を調べます。最初の目的が場所の利用や製品・サービスの購入に直接結びついていなくても、その時に関連する情報を目にすることで「行きたい」「買いたい」「利用したい」という新たなニーズが生まれるのです。

例えば、何か課題を解決しようと思って検索をした後、 42% の人が「関連する場所に行きたくなった」「関連する製品やサービスを購入したくなった」と答えています2

今、そしてこれから「やりたいこと」に関して、幅広いアイデアや情報を求めて検索した人のうち 6 割が、関連する情報を見た結果「行きたい」「買いたい」と思ったと回答しています2

■ ブランドの認知度・好感度アップ

モバイルユーザーの 2 人のうち1 人が、モバイルで検索をした結果、新しい製品やブランドを知った経験があると答えています3

そして 3 人に 2 人は、企業やブランドがモバイル上で発信するメッセージが自分の状況や求めているものにぴったりだった場合、その企業やブランドに対する好感度が上がるとも回答しています3

■ 生活者への購入・利用の提案

モバイルユーザーの 96% は、購入に関するリサーチを始めた段階では、まだどのブランド・製品を購入するか決めていません3。そして、モバイル検索の結果、 6 割の人がその結果に影響されて店頭に行ったり、製品・サービスを購入したことがあると答えています3

さらに 61% のモバイルユーザーが、モバイルで適切な情報を得られた結果、通常あまり検討したことがないブランドや製品を購入した経験があります3。8 割のモバイルユーザーは、店舗での買い物中にスマートフォンで検索をしたことがあり、7 割のユーザーがその結果得た情報によって購入を再検討したと答えています3

マイクロモーメントを捉えるには?

マイクロモーメントの重要性と、それを分析することで見えてきた生活者の意図を解説しました。今後 3 回にわたって、マイクロモーメントをビジネスチャンスとして活かすための方法について詳しく見ていきます。まずはStep 1 「見極める」からご覧ください。

Step 1 見極める

生活者はいつ、どこでモバイルを手にしているのか。そしてどのような情報やアイデアを求めているのか。マイクロモーメントが発生するタイミングを見極めます。

Step 2 届ける

生活者が探している答えに最も近い情報・インスピレーションを届けるために、すばやく簡単にアクセスできる利便性の高いユーザーエクスペリエンスを提供することがポイントです。

Step 3 測定する

モバイルが生み出す真の価値をデバイスやチャネルの区別なく測定した上で、組織の垣根を超えたPDCAの仕組みを構築し、マイクロモーメント活用の最適化を図ります。これによりブランドのメッセージをより効果的に消費者に届けることができます。

出典

  1. 2013 Internet Trends(Kleiner Perkins Caufield & Byers / 2013年5月)
  2. 検索行動構造調査(インテージ / 2016年4月)
  3. マイクロモーメント調査(イプソス / 2016年4月)
  4. Nielsen Mobile Net View ( Nielsen / 2014年9月 - 2015年9月)
  5. Google データ
森島 知恵

ビジネスマーケティング部 マネージャー

Think with Google 日本 ニュースレター

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