Human Stories 第 5 回: ユーザー定性調査から見た YouTube

日本における YouTube の状況や、母親、働く女性、働く男性のそれぞれにとっての YouTube をご紹介してきました。最終回では、YouTube が利用者にとってどのような価値を持つのかをまとめます。

自分の時間になったから YouTube

YouTube 利用者へのインタビュー調査で、複数の調査対象者が語った象徴的な言葉のひとつが、 「 やることがなくなったら YouTube を見る 」 でした。1人だけではなく、複数の対象者が同様にこう語ったのです。

表層的に捉えれば、YouTube は消極的な理由で使われていると映るかもしれません。しかし、インタビューでさらに深掘りしてみると、より深い意味がありました。それは、「 自分の時間になったから YouTube 」 だったのです。

これは、単に手持ち無沙汰になった時間を意味するわけではありません。スマホでの SNS 、メッセージやメールのチェックおよび返事、ニュースのチェックやネットサーフィンなど、その日やらなければならないことがようやく一段落したタイミングです。オンラインに限らず、オフラインでの 「 やること 」 、 「 やるべきこと 」 もすべて完了した状態です。

ようやく自由に使える自分の時間になった、気持ちを解放したい、リラックスしたいという思いにあふれた時間です。プライベートな自宅でさらに、本当の意味でスイッチをオフにできる大切な瞬間だったのです。そのとき、自分だけの時間だからこそ YouTube を見たいという気持ちでした。

スイッチがオフのときの YouTube 利用シーン

では、スイッチがオフになったときの YouTube 利用シーンとは、どのようなものなのでしょうか。ある女性のユーザーのケースを見てみましょう。

平日は、仕事を終えて帰宅してから、夕食、入浴、スキンケアを済ませ、さらにオフラインだけでなくスマホでのメッセージチェックなど、その日やるべきことをすべて終えてからが、ようやくくつろぎの時間です。

このリラックスする時間に YouTube を見ます。ソファかベッドで見ることが多く、ソファでゆっくりしたいときは、水かお茶を片手に、肌触りが気に入っている高級ティッシュ、冬はふわふわのブランケットも用意してYouTube を見はじめます。

よく見るのは、音楽や動物の動画、それにおもしろ動画です。好きな動画を、誰にも邪魔されずに思う存分楽しみます。通常、夜は 20~30 分ほど見るそうですが、いつの間にか 1 時間を超えていることもあるようです。

このケースからわかるように、YouTube の価値は、自分だけの時間をもたらしてくれること。一人だけの時間に癒され、素の自分に戻ることができるのです。

また、このようにも表現してくれました。「 動画に集中して真剣に見ているというより、見て楽しみつつも、半分は頭を休めています。いい意味で受け身でいられるんです。それでいて、動画で何が流れているかは把握していて、内容はちゃんと頭に入っています 」 YouTube で、心身ともにちょうどよいバランスでリラックスできているようです。

YouTube の価値

YouTube はなぜ選ばれるのでしょうか?インサイトをまとめます。

YouTube は 3 つの価値を実現しています。1 つ目は 「 手軽さ 」、見たいときに、いつでもどこでも身近にあることです。2 つ目は「 検索 」、見たい動画を検索で確実に見つけることができます。3 つ目は「 発見 」、おすすめ動画や関連動画などから、まだ知らない、気づいていない動画に出会うことができる点です。

YouTube が「 手軽で、検索ができて発見がある 」から、人々は好きな動画を心置きなく見ることができます。YouTube だから、おもしろい動画、興味のある動画、見尽くせないほどの新しい動画を、いつも安心して見ることができるのです。

このような環境こそ、YouTube が選ばれる理由です。ユーザーにとって、 YouTube を使う楽しさ、つまり利用する価値とは、「 YouTube なら、この瞬間を “よりよい時間” にできる 」 ということです。言葉を換えれば、気分を変える、理解し学ぶ、コミュニケーションに役立つ、という価値を YouTube がもたらしてくれるのです。

多田 翼

マーケットインサイトチーム マーケティングリサーチマネージャー

Think with Google 日本 ニュースレター

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