Google 検索から見えてくる 3 つの最新美容トレンド

今日、日本における美容トレンドは目まぐるしいスピードで変化しています。店頭に並ぶ商品は毎週入れ替わり、注目を集めるヒット商品は毎月のように変わります。時にはブランド側が意図的に仕掛けたわけではない商品がブームとなることもあります。そのトレンドを動かしているのは生活者であり、彼女ら(彼ら)の興味関心の動向を捉えることがこれまで以上に重要になってきています。

Google の検索キーワードデータの分析結果に基づき、今まさに流行し始めている( 検索数が増えてきている )3 つのトレンドについて考察します。

1. 写真に映える
2. 自分に映える
3. 自然に映える

1. 写真に映える

日本における SNS 利用者は、2016 年末時点で 6,872 万人(普及率 69%)1にも達しています。 「 買ったものや食べたものの写真を撮り、 SNS にアップロードする 」という行為がもはや日常の一部となりつつある中で、生活者が商品に求める価値も大きく変わってきています。具体的には、「 写真映え 」という言葉そのものの検索数が 2016 年から急上昇しています2

写真や動画を投稿できる SNS の普及に伴い、商品の見た目やパッケージが「 写真映えすること 」がより一層重視されつつあることがわかります。

このトレンドを活かした海外企業の好例として、イギリスの化粧品ブランド Makeup Revolution が挙げられます。写真映えする商品が多いことで知られる同社が 2016 年に日本での商品展開・情報発信を開始した後、2016 年 2 月から 3 月にかけてブランド名の Google 検索数( 国内 )は約 14 倍まで跳ね上がりました 3。特に、同社のチョコレートバー型のアイシャドウパレット、ハート型のチークなどは SNS 上で数多く共有されました。

Makeup Revolution 社より

2. 自分に映える

日常の写真をアップロードすることが当たり前になったとはいえ、誰もが持っているアイテムの写真を撮ったり、流行のファッションを身にまとって皆と同じメイクをしているだけでは、SNS で多くの人に反応してもらうことはできません。より多くのリアクションのためには、自分らしさを盛り込み、唯一無二の個性を主張していく必要があります。

それが2つ目の大きなトレンド、「自分に映える」です。

その最も代表的な例が「パーソナルカラー」や「骨格診断」だといえます。いずれも一人ひとりの個性(肌色・目の色や骨格)に合ったメイクやファッションを探すための方法ですが、近年雑誌やメディアで取り上げられることが増え、検索数も伸びてきています4

こういったトレンドを上手く捉えて、複数の化粧品メーカーが「自分に最も似合うカラー」を選ぶことができるタイプの商品を発売しはじめています。

また、「ぽっちゃり」という言葉に関連したキーワードの検索数も 2016 年末頃から急増しています 5

無理なダイエットに励むよりも、自分の体型を「 個性 」と捉え、最大限に魅力を引き出すことができるスタイルを探したいという女性が増えています。SNS やブログを通じてコーディネート写真をシェアする文化が広がり、オシャレな人を気軽に参考にできるようになったことも、こういった流れを後押ししているのかもしれません。「 ぽっちゃり 」コーディネートに特化した雑誌や EC サイトも人気です。

3.自然に映える

トレンドを作っている3 つ目のポイントは、自然な健康美・素材美を重視する考え方です。この背景には、大きな潮流として、国内における健康志向の高まりがあると考えられます6。例えば、まつげエクステから「自まつげ」への回帰もその一つ。「まつげエクステ」の検索数は 2013 年から減少し続けている一方、「まつげ美容液」に関する検索は伸び続けており、非常に対照的な動きを見せています7

人工的に「盛る」よりも、自身のパーツを大切にケアすることで自然な美しさを目指したいという人が増えてきているようです。

また直近では、顔を中心に鍼を刺し、皮膚や筋肉に直接アプローチする施術である「美容鍼」の検索数も急増しています8

これは、化粧品やエステのように肌の表面からアプローチするのではなく、体の内側に働きかけて肌質や体質自体を改善する「 内側から綺麗になれる美容法 」として注目を集めているようです。ここでもやはり、自然な健康美への志向がうかがえます。もはや「 美容 」は、「 健康 」や「 ライフスタイル 」と不可分になりつつあり、化粧品やメイクといった狭いカテゴリーの中だけでは語れなくなってきています。

まとめ

このように、現在、日本における美容トレンドは急速に変化しています。マーケターにとっては、変化の激しい状況を機会として捉え、積極的にトレンドを活かした商品企画やマーケティングを行うことがますます重要になっているといえます。ご紹介したトレンドはGoogle トレンドでもご確認いただけます。

出典

  1. ICT 総研
  2. Google データ
  3. Google データ
  4. Google データ
  5. Google データ
  6. 日本政策金融公庫 消費者動向調査
  7. Google データ
  8. Google データ
矢守 亜夕美

戦略企画・営業開発本部 ストラテジスト

中島 美月

戦略企画・営業開発本部 ストラテジスト

Frederique Visser

戦略企画・営業開発本部 シニア・ストラテジスト

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