search

マイクロモーメントを活かす 5 つのポイント

モバイルデバイスの広がりにより、マイクロモーメントは至るところで発生しています。一方で、真に有益なマイクロモーメントを見極めることは、依然として容易ではありません。Google のパフォーマンス広告 マーケティング担当執行役員 Matt Lawson(マット ローソン)が、5 つの視点をご紹介します。

価値あるマイクロ モーメントをピンポイントで見極めることは、いわば芸術であり科学ともいえます。「なぜ」生活者はそのときスマートフォンを手に取ったのか。「いつ」あなたのブランドは生活者のニーズを満たすことができるのか。マイクロモーメントを絞り込むには、多岐にわたるアプローチが可能です。

#1. モバイルでの主要検索キーワードを探る

広告会社と共に、ブランドやそのカテゴリにおいて、モバイルから検索される主要なキーワードを洗い出しましょう。モバイルデバイスからの検索が 75% 以上を占める中、モバイルからのキーワードを分析することで、ユーザーのインサイトが明確になります。

実店舗を構えるビジネスであれば、通常「近くの XX」、つまり近隣のビジネスや商品を探すというタイプのクエリがモバイル検索の上位になります。しかし、意外な検索が浮上してくることもあります。たとえば自動車カテゴリでは、「Audi R8 の価格」など、高級車の価格に関するクエリがモバイル検索の上位に多数入っています1。このようなデータにもとづき、高級車に関心のあるユーザーの購買意欲を喚起するようなモバイルコンテンツの企画などが有効だと考えられます。

#2. ユーザーの声に耳を澄ます

価値あるマイクロモーメントをとらえるもう 1 つの手がかりは、ユーザーの疑問に着目することです。自社ブランドやカテゴリ関連の検索でよくある「~とは」「いつ」「方法」などを含む検索キーワード(クエリ)を調べてもらいましょう。このようなクエリの一つ一つが、ユーザーに対する効果的なアプローチを見つける貴重なチャンスとなります。

デバイスごとのクエリの差異にも注目してみましょう。たとえば美容関連で人気の「マスカラの上手な塗り方」は、モバイル端末でも際立った検索キーワードです。このデータは、アイメイクが主力の化粧品ブランドが、マスカラの使用法の動画コンテンツや広告へ投資するきっかけになります。

#3. 消費者調査を積極的に活用する

消費者調査も、マイクロモーメントの分析に極めて有用です。Google Consumer Survey のようなツールを活用し、ブランド認知や商品機能に関する質問ではなく、人々が「いつ」「なぜ」「どこで」スマートフォンに手を伸ばしているのかという瞬間の背景に切り込んでいきましょう。

たとえばヘアケアに関する調査で、多くの女性が週に 1 回以上、スマートフォンで髪のセットの上手なやり方を検索していることが分かりました。結果、とあるヘアケア関連ブランドは、スタイリングのコツに関するモバイル動画を制作しました。

#4. カスタマー ジャーニーのインサイトを集める

消費者はさまざまなデバイスやチャネルをシームレスに行き来します。マーケターはそれに応えるため、チーム全員で取り組みましょう。日常でのマイクロモーメントを捉え、役立つ情報を提供する方法について、皆で考えるのです。

店舗での販売促進、カスタマーサービス、e コマースなど幅広い分野のメンバーとブレインストーミングを重ね、モーメント志向の考え方を根付かせます。カスタマー ジャーニーについて既に蓄積された情報を、既存キャンペーンのデータ、ジャーニー マップ、過去の調査結果などから十分に引き出して共有した上で、ユーザーがデバイス(特にスマートフォン)を手に取る具体的な瞬間について仮説を立てていきます。まず、最も基本的なマイクロ モーメントである「知りたい」、「行きたい」、「(何かを)したい」、「買いたい」という 4 つの瞬間を軸に、これらのカテゴリに当てはまる詳細なシナリオを考えます。その上で改めて、それらが自社にとって役立つ「成功へのモーメント」なのか検討します。

#5. 店頭インタビューを行う

生活者は店内でもスマートフォンを頻繁に使います。店内ではどのような情報を探しているのか、そして検索結果に満足しているのか聞いてみましょう。

化粧品ブランドの Sephora のマネージャーは、ショップ内でスマートフォンを使うユーザーが増えたと気づいたことで、消費者との対話を通じて有益なアクションにつながるインサイトを得ることができました。当初は店頭で商品の価格をチェックしているのではないかと懸念したのですが、実際に顧客と対話してみたところ、商品のレビューや以前購入した口紅の色を探していることがほとんどだと判明しました。この発見をもとに、Sephora は自社アプリに新機能を追加しました。重要なモーメントを逃さないよう、ユーザーエクスペリエンスを強化したのです。

出典

  1. Google 内部検索データ(米国、全デバイス、2014 年~2015 年)